話しかけられオーラを出していく

一応、バイトで接客業の端くれみたいなことをしている。業務でいうと接客が占めるのは1割未満。1日働いてお客様の対応がないこともざらである。野球部の学生バイトが、素材そのままの不器用さでこなしても十分通用する接客レベルだ。

人から話しかけられるオーラを出すのは大事だな、と思った。どっちかというと、面倒なことに巻き込まないでくれよ~という顔でふだんも生活しているような気がする。これは接客業としてどうなの?とさすがのボクでも思う。

駅をでて職場にむかう際に、よし今日は話しかけられるオーラを出していくぞと表情を意識的に和らげて歩いていたら、さっそく道行くおじさんに話しかけられた。保冷ボックスにケーキをつめて、売り歩いているおじさんである。話しかけられオーラを出したとたんに、営業をかけられるとは。丁重にお断りした。バイト終わりに駅でまたケーキ売りのおじさんとすれ違った。何時間売り歩いているんだ。

どこのだれかも分からんおじさんから、製造元も管理状態もわからない食品を買うわけにはいかない。しかもいきなり道端で。スイーツなんか食べようとみじんも思っていないところで。一体あれはなんの修行なんだ…?